部活やろうぜ!
登場人物
・西島♂
・江口奈央♀
・白石香織♀
西島:たのむ!!このとーりだ白石!!俺の頼みを聞いてくれ!
白石:いや、…でもぉ
西島:このクラスではお前だけが頼りなんだ!お前しかいないんだ!!付き合ってくれ!!
白石:えぇー
江口:え?なにどうしたの?香織
西島:頼む白石!付き合ってくれ!
江口:え?告白!?ちょっと、西島君、仮にも放課後の教室とはいえ、まだ同級生がのこってる場所で告白ってのはやめた方がいいと思うよ。香織だって、返事したくてもこんなとこじゃできないでしょ
西島:何を言ってるんだ江口。違うぞ
白石:奈央ちゃんごめん。ちがうの、西島君が作った部活に入ってくれって頼まれてて
江口:なによ、紛らわしい
西島:お前からも言ってやってくれ、俺の部活は楽しいって!
江口:はぁ?私西島が何の部活やってるか知らないんだけど
西島:言ってなかったか?しりとり部だ
江口:しり…とり…部?
白石:放課後集まってしりとりする部活なんだって
江口:……しょーもな
西島:なにがしょうもないだ。しりとりをバカにするものはしりとりに泣く!!お前はしりとりの良さをしらないから…ったくこれだから素人は
江口:しりとりにプロもアマもないでしょ
西島:俺が、白石を勧誘してた理由わかるか
江口:何よ突然
白石:あ、それ私も気になる。なんで私なの?
西島:語彙力だ。白石は、国語の成績がいい、おまけに図書委員ときた。言葉をよく知ってる。しりとりをするうえで、言葉をたくさん知っていることが一番大事だ。白石は、戦力になる!
江口:戦力って…しりとりなんてただの遊びでしょ?戦うなんて…
西島:戦うさ!!言葉と言葉のぶつかり合い!!江口はしりとりを本気でやったことがないから俺の気持ちがわからんのだ。ん、そうだ、試しにやってみるか?自慢じゃないが俺は国語の成績だけは学年トップだからな、強いぞ。
白石:あれ、でも西島君いつも赤点の追試組じゃなかったっけ?
西島:国語だけは成績がいいんだ、ほかの教科はしりとりに関係ないから知らん。
江口:あんたどんだけしりとりにかけてんのよ
西島:ほら、しりとりやってみるぞ!きっと俺としりとりをすると、白石だけではなく江口も『しりとり部に入部したいでぇす』って言いたくなるぞ
江口:えー…
西島:はじめるぞ!しりとりっ!
白石:リンゴ
江口:ゴリラ
西島:ランタン!
白石:……
江口:……
西島:……
江口:よっわ!!!
西島:お前ら…やるな
江口:あんたが弱すぎんのよ!なにが語彙力よ!なにが国語は学年トップだ、なにがしりとり部よ!あぁもー腹立ってきたぁ!
白石:奈央ちゃん、おちついて
西島:どうだ?江口、白石、俺としりとりをやってみて、しりとり部に入りたくなったろう?
江口:なんないわよ!!ていうか何その自信満々のドヤ顔は!
西島:なぜだ…なぜしりとりの面白さが伝わらんのだ
白石:西島君、諦めが肝心だよ。それに私たち、もう別の部活に入ってていっぱいいっぱいなんだよね。ごめんね、それ先に言えばよかったね
西島:何部に入ってるんだ?
江口:ゆび相撲部
西島:…………お前のとこもたいがいやないかーーーーい!!!!