となりの村上くん
♂ムラカミ君 光輝にしか見えない。本性は光輝の心の闇
♂村上 光輝 小学5年生。1週間前からムラカミ君を見ることができる
♂笹木 潤 光輝の一番の親友。さゆりちゃんの彼氏
光輝 「おーい!潤。今日帰りに俺の家寄っていかない?」
潤 「今日か?悪いな今日はちょっと用事が」
光輝 「お?なんだなんだ?さゆりちゃんとデートか??」
潤 「は…?そ…そんなわけないだろ」
ムラ 「ククク。そんなことあるよ」
光輝 「っ!またお前か!…何しに来た」
潤 「どうした??何しにって光輝が引き留めたんだろ」
ムラ 「ダメだよ。ククク。僕は君にしか見えないんだから」
光輝 「…潤。俺に嘘ついてない?」
潤 「…つ、ついてねーよ」
光輝 「本当に?」
潤 「………なんだよ。バレてたのかよ。お前の言う通り今日さゆりと遊ぶんだ。嘘ついてごめんな」
ムラ 「二人は昨日付き合ったみたいだよ」
光輝 「仲いいんだね……。付き合ってたりして?」
潤 「お前はなんでもお見通しなんだな。そうだよ。昨日俺が告白して付き合ったんだよ」
ムラ 「君がさゆりちゃんのこと好きなの知ってて付き合ったんだよ。…ぷっ」
光輝 「俺がさゆりちゃん好きなの知ってたのに?」
潤 「は?お前そうなの?うわー知らなかったわ。悪いことしたな」
光輝 「嘘だ!!!」
潤 「は?」
ムラ 「君と仲良くなったのもさゆりちゃんに近づくため」
光輝 「僕と仲良くなったのも…」
潤 「なんの話だよ…」
光輝 「もう……ない」
潤 「聞こえないよ?何?」
光輝 「もう知らない!潤なんて友達じゃない!!!」
潤 「何言ってんだよ。なんか今日のお前へんだぞ」
光輝 「ほっといてよ。もうあっち行って」
潤 「そうかよ。じゃあな」
光輝 「はぁはぁはぁ…」
ムラ 「ククク。それでいいんだよ。あんなやつ最初から友達じゃないんだよ」
光輝 「本当は…本当はあんなこと言いたくなかった!!!お前のせいだ…一体お前は誰なんだよ!」
ムラ 「僕は君だよ。そして君は僕さ」
光輝 「ふざけるのもいいかげんにしろ!」
ムラ 「ふざけてなんていないさ。僕は君の心の中のモヤモヤとした部分だよ」
光輝 「俺の…モヤモヤした…?」
ムラ 「そう。君のモヤモヤが大きくなって僕が生まれたんだ」
光輝 「それでも…君が俺の一部でも…それでも俺は俺だ!」
ムラ 「…ふーん」
光輝 「潤の所に行ってくる!」
光輝 「潤。さっきは本当にごめん」
潤 「いいんだよ。僕の方こそごめん。実は知ってたんだ。光輝がさゆりにラブレター書いてたことも…」
光輝 「え。なんで」
潤 「そんなことはいいじゃん。仲直りしたんだからさ。今日は一緒に帰ろ」
光輝 「でも…」
潤 「さゆりのこと?今日は断ったよ」
光輝 「そっか。じゃあ今日は俺んちくるよな」
潤 「もちろんだよ」
潤 「あぁ。今日はもう消えていいよ。本当に助かったよありがとう」